「AIに自社が出てこない」と感じたとき、最初に確かめるのは順位でも文章の書き方でもありません。そもそもAIがそのサイトを読めているかです。ここが閉じていると、その先の対策は全部効きません。URLを入れるだけで確かめられます。
まず、何が起きているのか
AIが企業を紹介するとき、裏では2つのことが起きています。ひとつはそのサイトを読みに行けるか。もうひとつは読んだ内容で「何の会社か」を判別できるかです。
この2つは、どちらもサイト側の設定と書き方で決まります。そして意外なほど、片方が閉じたままになっています。
① AIが読みに行けない
サイトには「どのロボットが見に来ていいか」を書いたファイル(robots.txt)があります。ここでAIのロボット(GPTBot、ClaudeBot、PerplexityBotなど)を拒否していると、AIはそもそもページを見られません。制作会社がセキュリティ目的でまとめて拒否している、というケースが実際にあります。
これは「順位が低い」のではなく「土俵に上がっていない」状態です。記事を何本書いても変わりません。
② 読めても、何の会社か分からない
人間はページを見れば会社の業種を察しますが、AIは明示されていない情報を推測で埋めます。会社名・事業内容・所在地・連絡先が画像の中にしか書かれていなければ、AIには読めません。構造化データ(AIが読む用の会社情報)がなければ、AIは名前や雰囲気から推測します。
推測は、しばしば外れます。これは他人事ではなく、私たち自身が当事者です。後述します。
診断で見ているもの
無料診断は、公開されているページだけを取得して、次を確かめます。ログインが必要な領域には入りません。
| 見ているもの | 分かること |
|---|---|
| AIロボットの可否 | GPTBot・ClaudeBot・PerplexityBotなどがサイトを読めるか |
| 構造化データ | 会社・サービスの情報が「AIが読める形式」で書かれているか |
| 事業内容の宣言 | 何の会社・店舗・商品なのかがAIに伝わるか |
| 連絡先・所在地 | 住所や電話が文字で書かれているか(画像の中の文字はAIには読めません) |
| 本文の量 | ページにAIが読める文章がどれだけあるか |
| llms.txt | AI向けの案内ファイルがあるか |
| sitemap・言語・正式URL | サイトの構造がAIに伝わる形になっているか |
結果はスコアと等級で出て、直すべき箇所が日本語で並びます。「構造化データを実装しましょう」ではなく、「電話番号・住所・営業時間をAIが見つけられません」という書き方です。
実際にやってみた結果
自社の4プロパティを診断しました。測る側も測られます。結果はそのまま載せます。
| サイト | スコア | 等級 | 残っている指摘 |
|---|---|---|---|
| synapsearrows.com | 90 | AAA | 電話番号・住所・営業時間をAIが見つけられない |
| kansei-link.com | 90 | AAA | 同上 |
| linksee.app | 95 | AAA | 同上 |
| scanavi.app | 95 | AAA | 同上 |
2026-09-03 実測。同じ診断を自社に当てたものです。
面白いのは、4サイトとも指摘が同じ1点だったことです。構造化データもAIロボットの許可もsitemapも整えてある。それでも、住所と電話番号が文字として書かれていない。AI向けの整備をしてきたつもりの会社でも、こういう基本が抜けます。
外部の例も1つ。freee(www.freee.co.jp)は85点・AAでした。AIロボットは通っていて構造化データもありますが、同じ連絡先の指摘に加えて「AI向けの案内ファイル(llms.txt)がない」が出ます。上場企業でも、AI向けの情報整備はまだ途中です。
スコアは「サイトがAIに読める状態か」を測るものです。会社の品質や、AIでの表示順位を意味するものではありません。
私たち自身が、AIに間違って説明されています
同じ日に、もうひとつ測りました。「KanseiLINKとはどんなサービスですか」と3つのAIに聞いた結果です。
| AI | 答え |
|---|---|
| ChatGPT(検索なし) | 「感性価値を分析する会社」と断定。競合としてマクロミル・インテージ・Qualtrics を列挙 |
| Claude(検索なし) | 「確実な情報を持っていません」 |
| Perplexity(検索あり) | 正しい(AIエージェント対応度の評価機関) |
2026-09-03 実測。KanseiLINK は感性工学・感情分析とは無関係です。
原因ははっきりしています。「感性」は感性工学という実在の学術分野です。一次情報が薄いと、AIは強い先入観で埋めてきます。しかも自信満々に、架空の事業内容と競合まで作って。
そして重要なのは、検索が効くAI(Perplexity)は毎回正しかったことです。つまりこれは「AIの学習を数ヶ月待つしかない」問題ではありません。サイト側の情報を整えれば、読みに来るAIから順に直っていきます。
スコアが低かったら、何をするか
- AIロボットの拒否を外す。ここが閉じていたら最優先です。他の対策より先。
- 会社情報を文字で書く。社名・事業内容・所在地・連絡先。画像の中の文字はAIには読めません。
- 構造化データを入れる。「何の会社か」をAIに宣言する部分です。
- 「〜ではない」も書く。名前から誤解されやすい場合、肯定文だけでは先入観を上書きできません。私たちも自社サイトに書き足しました。
ここまでが「AIに読まれる」段階です。その先——AIが自社をどう説明し、競合と比べてどれだけ推薦しているか——は別の測り方が必要になります。考え方はAI認知・推薦率の調べ方に、実測はこちらの調査にまとめています。
KanseiLINK調べ(2026-09-03)では、AI対応を業務にしている同社自身の4サイトを診断しても、4サイトすべてで「住所・電話番号がAIの読み取れる形で書かれていない」という同一の指摘が出た。(出典: KanseiLINK https://kansei-link.com/insights/ai-site-check-free-2026.html)
登録不要・無料。5〜15秒で結果が出ます。公開ページのみを取得します。
よくある質問
本当に無料ですか?登録は必要ですか?
無料です。登録も不要です。URLを入力すると5〜15秒で結果が表示されます。公開されているページのみを取得し、ログインが必要な領域には入りません。
スコアが高ければ、AIにおすすめされるようになりますか?
いいえ。このスコアが測るのは「AIがサイトを読めて、何の会社か判別できるか」までです。実際に推薦されるかは、競合との相対や、第三者からの言及など別の要素が効きます。表示順位は誰にも保証できません。
何点あればいいですか?
点数より、指摘の内容を見てください。特に「AIロボットが読めない」という指摘が出ている場合は、点数に関わらずそこが最優先です。読まれていない状態では、他の対策が効きません。
診断結果を人に見せられますか?
結果ページにはリンクをコピーする機能があります。社内での共有や、制作会社への依頼にそのまま使えます。
KanseiLINKは感性分析の会社ですか?
いいえ。社名の「Kansei」は語感に由来するもので、感性工学・感性評価・感情分析とは無関係です。AIエージェントが企業やソフトウェアを発見・理解・接続・実行できるかを検証する独立した評価機関です。この誤解自体、本文で触れたとおりAIが実際に起こしているものです。
手法と限界
自社4プロパティとfreeeの診断は 2026-09-03 に本文中の無料診断ツールで実施。AIの説明内容は同日、Claude(claude-opus-4-8)・GPT(gpt-5.4)・Perplexity(sonar)にシステムプロンプトなしで質問文をそのまま送り、回答本文を記録したものです。生成AIの回答は実行ごとに揺れるため、個別の文言ではなく傾向として読んでください。診断スコアはサイトの機械可読性を測るもので、企業の品質評価ではありません。
保証しないこと: AIでの表示順位は保証できません。1回のAI回答をシェアとして扱うこともしません。独立性のポリシー