「競合ばかり出る」と感じたとき、実際に起きていることは3つに分かれます。①そもそも誰の名前も出ていない ②まとめ記事の並び順をAIが読んでいる ③本当に競合が選ばれている。①と②が圧倒的に多く、それぞれ打ち手がまったく違います。まず、どれなのかを見分けます。
12問を3つのAIに投げた結果
自社の名前を出さずに、買い手が実際に打ちそうな12の質問を3つのAI(Claude・GPT・Perplexity)へ送りました。合計36回答です。
12問中7問では、AIは誰の名前も出しませんでした。一般論で終わります。つまり多くの質問で、勝者はまだ存在していません。
測定日 2026-09-03。エンジン: Claude(claude-opus-4-8)・GPT(gpt-5.4)・Perplexity(sonar)。詳細は「AIは誰を推薦しているのか」に掲載しています。
①「誰も出ていない」— 実は一番多い
「AIにおすすめされる会社になるには」「AI検索で自社が表示されない」といった質問に対して、AIは手順を説明するだけで会社名を挙げませんでした。
この状態を「競合に負けている」と読むと、対策を間違えます。競合も出ていません。これは負け戦ではなく、空き地です。
打ち手
- その質問に、名指しで答えられる情報を自社サイトに置く。一般論ではなく、自社で確かめた事実として。
- AIが読める状態か先に確認する。読まれていなければ何を書いても届きません。
②「まとめ記事の並び順」— 自社記事では勝てない
12問のうち1問だけ、日本企業名がずらりと並びました。「日本企業向けにAEO・LLMO対策を支援してくれる会社を教えてください」という質問です。
AIの回答文をよく読むと、「〜として紹介されています」という言い方が繰り返されていました。つまりAIは各社の公式サイトではなく、第三者が書いた「おすすめ◯選」のまとめ記事を読んで答えています。
ここが重要です。この構造だと、自社サイトにどれだけ良い記事を書いても、その回答には入れません。AIが見ているのは自社サイトではないからです。
打ち手
- その回答の出どころになっているまとめ記事を特定する。AIに「その情報の出典はどこですか」と聞けば出ます。
- そのメディアに掲載を依頼する。多くは編集枠で、広告出稿とは限りません。
- 自社記事を増やすことに時間を使わない。ここでは効きません。
③「本当に競合が選ばれている」— ここで初めて改善の話
名前が出た質問で挙がったのは、多くが海外のAI可視性ツールでした。Profound、Peec AI、Semrush、Ahrefs、Otterly など。日本語で聞いているのに、答えは海外製品です。
この場合は本当に相対比較で負けています。ただし「負けている」と分かるのは、名指しで測ったときだけです。感覚では、①②③の区別はつきません。
打ち手
- 競合を名指ししたうえで、同じ質問群を複数エンジンに定期的に投げ、推薦シェアを記録する。
- どの質問・どの用途で候補落ちしているかを分解する。全部で負けていることは稀です。
- その質問に対して、自社にしか出せない答え(実測・事例・数字)を用意する。
測る前に施策を決めない
①②③は、外から見た症状が同じです。「自社が出てこない」。しかし打ち手は、記事を書く/掲載を依頼する/競合と比較して直すと、まったく別方向に分かれます。
測らずに始めると、多くの場合②の状況で①の打ち手(記事を書く)をしてしまいます。これが一番よくある時間の使い方の失敗です。
測り方そのものはAI認知・推薦率の調べ方に、今回の実測結果はAIは誰を推薦しているのかにまとめています。
KanseiLINK調べ(2026-09-03・12問×3エンジン=36回答)では、AI可視性に関する日本語の質問36回答のうち企業名・ツール名が挙がったのは8回答のみで、12問中7問ではどのAIも固有名を出さなかった。(出典: KanseiLINK https://kansei-link.com/insights/ai-recommends-competitors-2026.html)
①②③どれであっても、読まれていなければ全部の打ち手が効きません。URLを入れるだけ・無料・登録不要。
よくある質問
競合ばかり出るのは、うちの知名度が低いからですか?
そうとは限りません。実測では12問中7問でAIは誰の名前も出しませんでした。知名度の差ではなく、その質問にまだ定番の答えが存在しないケースが多くあります。
AIが参照しているまとめ記事は、どうやって調べますか?
Perplexityのように出典を示すAIで同じ質問をすると、参照元が表示されます。ChatGPTなどでも「その情報の出典を教えてください」と続けて聞くと出ることがあります。
まとめ記事への掲載は有料ですか?
媒体によります。有料の掲載枠もありますが、編集部が選ぶ無料の紹介枠も多くあります。まず問い合わせて条件を確認するのが早いです。
推薦シェアはどれくらいの頻度で測ればいいですか?
月1回が目安です。生成AIの回答は実行ごとに揺れるため、1回の結果で判断せず、同じ質問群を同じ条件で繰り返して傾向を見ます。
手法と限界
2026-09-03、ブランド名を含まない12問を日本語で作成し、Claude(claude-opus-4-8)・GPT(gpt-5.4)・Perplexity(sonar)へシステムプロンプトなしでそのまま送信、回答本文に含まれる企業名・ツール名を集計しました。Geminiは同日高負荷のため測定できていません。集計は既知の名称リストとの文字列一致であり、リストにない事業者は数えられていません。1回の実行であり確定値ではなく、また挙がった企業・ツールの品質評価ではありません。
保証しないこと: AIでの表示順位は保証できません。1回のAI回答をシェアとして扱うこともしません。独立性のポリシー