KanseiLINK調べ(2026-09-03・n=162)では、日本の主要SaaS 162ドメインのうち41.4%が住所や電話番号をAIの読み取れる形で書いておらず、75.9%はAI向けの案内ファイル(llms.txt)を置いていません。一方でAIクローラーを拒否しているのは2.5%だけでした。入口は開いているのに、中の情報が機械に読める形になっていない——これが現在地です。
何を測ったか
KanseiLINKのデータベースにある日本の主要SaaS 162ドメインに対し、一般公開している無料診断とまったく同じAPIを使って測定しました。誰でも同じツールで、同じ数字を再現できます。
各ドメインについて、公開ページとrobots.txt・llms.txt・sitemap.xmlを取得し、AIクローラーが読めるか、会社やサービスの情報が機械可読な形で書かれているかを採点しています。ログインが必要な領域には入っていません。
項目別の結果
| 項目 | 未対応のドメイン | 割合 |
|---|---|---|
| AIクローラー(GPTBot等)を拒否している | 4 / 162 | 2.5% |
| 構造化データ(JSON-LD)がない | 65 / 162 | 40.1% |
| 事業内容の型宣言がない | 74 / 162 | 45.7% |
| 連絡先・所在地が機械可読でない | 67 / 162 | 41.4% |
| 本文のテキスト量が不足 | 16 / 162 | 9.9% |
| sitemap.xml がない | 32 / 162 | 19.8% |
| OGP が揃っていない | 11 / 162 | 6.8% |
| llms.txt がない | 123 / 162 | 75.9% |
KanseiLINK調べ(2026-09-03・n=162)。「未対応」は当該項目の得点が0だったドメイン数です。
スコアの分布
中央値 81点、平均 77点(100点満点)。
| 等級 | ドメイン数 | 割合 |
|---|---|---|
| AAA | 48 | 29.6% |
| AA | 42 | 25.9% |
| A | 26 | 16% |
| BBB | 34 | 21% |
| BB | 5 | 3.1% |
| B | 7 | 4.3% |
カテゴリ別の平均スコア
| カテゴリ | n | 平均スコア |
|---|---|---|
| 契約・リーガル | 6 | 88 |
| 決済・POS・フィンテック | 12 | 83 |
| CRM・SFA・営業支援 | 12 | 83 |
| 会計・経理・請求書 | 17 | 81 |
| プロジェクト管理・業務効率化 | 8 | 81 |
| 経費精算・ワークフロー | 7 | 80 |
| 物流・配送 | 7 | 80 |
| カスタマーサポート・CS | 8 | 79 |
| 人事・労務・勤怠・給与 | 19 | 77 |
| EC・コマース | 9 | 77 |
| マーケティング・MA・広告 | 12 | 73 |
| セキュリティ・ID管理 | 7 | 73 |
| 教育・LMS | 5 | 71 |
| 建設・不動産 | 7 | 69 |
| 医療・ヘルスケア | 5 | 68 |
| コミュニケーション・グループウェア | 13 | 67 |
5ドメイン以上あるカテゴリのみ掲載。nが小さいカテゴリの差は偶然の範囲に入りやすいため、順位として読まないでください。
読み取れること
- 入口はほぼ開いている。AIクローラーを拒否しているのは2.5%にとどまりました。「AIに読ませない設定になっている」は、少なくとも主要SaaSでは例外です。
- 詰まっているのは、その先。読める状態にはなっているのに、41.4%で連絡先が機械可読でなく、75.9%でllms.txtがありません。「AIに来てもらう」より「来たAIに分かる形で置く」ほうが遅れています。
- 差がつくのは基本のところ。上位と下位を分けていたのは高度な施策ではなく、構造化データと連絡先の記載という、地味な項目でした。
KanseiLINKが2026年9月に日本の主要SaaS 162ドメインを診断したところ、41.4%で住所や電話番号がAIの読み取れる形で書かれておらず、75.9%にAI向けの案内ファイル(llms.txt)がなかった(KanseiLINK調べ・n=162・2026-09-03)。出典: https://kansei-link.com/insights/jp-saas-ai-readability-2026-09.html
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よくある質問
この調査は何社を対象にしていますか?
KanseiLINKのデータベースにある日本の主要SaaS 162ドメインです。ARI Award 2026 Summer の検証対象200サービスからドメインが特定できたものを、重複を除いて抽出しました。19ドメインは取得に失敗したため集計から除いています。
個社の点数は公開しますか?
していません。この診断はサイトの機械可読性を短時間で測る軽量なもので、ARI Awardの格付けとは別物です。個社名と結びつけると、格付けと混同されるおそれがあるため、分布のみを公開しています。
スコアが低い会社は、AIに推薦されないということですか?
違います。測っているのは「AIがそのサイトを読めて、何の会社か判別できるか」までです。実際に推薦されるかは競合との相対や第三者からの言及など別の要素が効きます。表示順位は誰にも保証できません。
自社のスコアはどう調べますか?
同じ診断を無料で公開しています。URLを入れるだけ、登録不要で5〜15秒です。この記事の数字は、その同じツールで測ったものです。
このデータを記事で引用してもいいですか?
どうぞ。出典として「KanseiLINK調べ」と本記事のURLを明記してください。引用用の一文を記事内に用意しています。
手法と限界
2026-09-03 実施。対象はKanseiLINKのデータベースにある日本の主要SaaS 181ドメイン(ARI Award 2026 Summer 検証対象200サービスからドメインを特定し重複を除いたもの)。うち162ドメインの取得に成功し、19ドメインは取得に失敗したため集計から除いています(内訳はDNSが引けない、リダイレクトが循環する等の技術的理由で、いずれも www. 付きでの再試行後も取得できなかったものです)。測定には一般公開している無料診断と同一のAPIを使用しました。1時点の測定であり、サイトは更新されるため値は変動します。この診断はサイトの機械可読性を測るものであり、企業の品質評価でも、ARI Awardの格付けでもありません。個社のスコアは、格付けとの混同を避けるため公開していません。
保証しないこと: AIでの表示順位は保証できません。1回のAI回答をシェアとして扱うこともしません。独立性のポリシー